キツネとは

 食肉目イヌ科に分類されます。イヌ科の動物の起源は、約3000万年前にさかのぼります。現在、世界各地に37種に及ぶイヌ科の動物の棲息が確認されています。ここでは有袋目であるフクロギツネ以外のキツネについて解説します。
 キツネといわれる動物の正確な範囲は定まっていませんが、分類上、オオミミギツネ属、ホッキョクギツネ属(ホッキョクギツネ)、キツネ属(ハイイロギツネ、アカギツネ、フェネックギツネ)、クロペオギツネ属に分類されるものであると思われます。本邦ではコンパニオンアニマルとして、フェネックギツネ、ハイイロギツネが多く飼育されています。
 なお、ワシントン条約のI種に登録され、販売されているフェネックギツネは、国内繁殖個体であると思われますが、購入時に確認をしましょう。

キツネの種類・身体・飼育



@ホッキョクギツネ Alopex lagopus
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白色型のホッキョクギツネ
 ツンドラの北極地方に棲息しているキツネです。主に毛皮あるいは食用に使用されてきました。

身体
 体幹の被毛は、「白色型」と「青色型」の2種類がみられます。夏季は、白色型は灰茶色、青色型はチョコレートブラウン色で、毛量により痩削してみえます。冬季には、白色型は完全な白色になり、青色型は青味がかった淡褐色あるいは灰色でふっくらしてみえます。ホッキョクギツネは皮脂腺が活発なので、毛色が黄色がかることがあります。被毛の約70%は細く、暖かいアンダーコート(下毛)です。ホッキョクギツネは一属一種で、頭骨はキツネ属とイヌ属の中間の特徴をもちます。例えば、耳介は短くて丸く、吻も短く、寒さに耐えるために、全身に被毛が生えていて、生えていないところはありません。なお、キツネ属とは交雑種はできません。
飼育
 食餌は主にドックフード、キャットフードを中心に、ウズラの卵、鶏肉などの動物性タンパク質、そして少量の野菜なども与えるとよいでしょう。特に鶏肉が好物です。食物を隠す習性もあり、飼育下ではそのまま腐敗してしまうこともあるので注意して下さい。ケージは犬、猫と同様に身体の大きさに合わせて使用します。冬季は氷上で生活し、寒さに強く、−70℃でも耐えることが可能です。したがって、暑さには弱いので、涼しい環境が必要です。
その他
 かなり綺麗好きですので、頻繁に掃除を行って下さい。普段はあまり鳴きませんが、鳴く時はイヌのように遠吠えをしたり、うなるように鳴くことが多いです。そして、幼体から飼育すれば、飼い馴らすことは容易で、人になでられると喜びます。


Aハイイロギツネ Urocyon cinereoargenfeus
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ハイイロギツネ
 アメリカの中央部からプレーリーまで、南はベネズエラ、北はオンタリオ湖あたりに棲息しているキツネです。主に毛皮用に狩猟され、繁殖されています。性格は臆病で、ずる賢いです。

身体
 体幹の被毛は灰色がかったアグーチ色で、咽部は白色、四肢は黄褐色、尾の背面(尾腺)に沿って、黒色の剛毛のたてがみがみられます。尾のつけ根近くの背側に、じゃこう臭の分泌する腺、つまり尾腺をもち、この部分には下毛はありません。そして、吻が短く、犬歯の長さはキツネ属の平均よりも短く、下顎の裂肉歯に小突起が一つ多いことが特徴であり、キツネ属から外し、別属として検討されています。
飼育
 食餌は主にドックフード、キャットフードを中心に、ウズラの卵、鶏肉、豚肉などの動物性タンパク質、そして野菜や果物なども与えるとよいです。ケージは、寒くない時期は屋外でも飼育できますが、野生でも岩地や木の多い地方に棲息し、爪をたてて木にも登ることができるので、フェンスを飛び越えたり、脱走したりするので注意して下さい。首輪やリードをつけておくのがよいでしょう。屋内飼育では犬、猫と同様に身体の大きさに合わせてケージを使用します。そして犬、猫と同様の温度に設定します。慣れれば首輪とリードを付けて散歩も可能です。


Bアカギツネ Vulpes vulpes
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ホンドギツネ
 北極圏から北アフリカ、および中央アメリカの砂漠、アジアのステップにいたる北半球の全域(オーストラリアには持ち込まれ移住した)に棲息するキツネです。亜種にはホンドギツネ、キタキツネなどもみられます。

身体
 体幹の被毛は、赤色からさび色までみられ、腹部は白色から黒色、尾の先端は、しばしば白色で、48亜種がみられます。ホッキョクギツネとフェネックギツネとは異なり、アカギツネは四肢の裏には、毛が生えておらず、鼻先にも毛が生えていません。冷たい外気で凍傷を負わないように、睡眠中は顔と四肢を体と大きな尾で隠して眠る姿勢をとり、寒い季節をしのぐのに役立ちます。この大きな尾は天敵に対する防御にも使用します。
飼育
 食餌は主にドックフード、キャットフードを中心に、ウズラの卵、鶏肉、豚肉などの動物性タンパク質、そして野菜や果物なども与えるとよいです。ケージは寒くない時期は屋外でも飼育できますが、フェンスを飛び越えたり、脱走したりするので注意して下さい。首輪やリードをつけておくのがよいでしょう。屋内飼育では犬、猫と同様に身体の大きさに合わせてケージを使用します。そして犬、猫と同様の温度に設定します。慣れれば首輪とリードを付けて散歩も可能です。
その他
 個体間のコミュニケーションは鳴き声です。短い吠え声に続けて、「ヤップ・ウイルル」、「チュルル・チュルル」などのするどい鳴き声が聞かれますが、詳細は不明です。


Cフェネックギツネ Vulpes zerda
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フェネックギツネ
北アフリカ、サハラ砂漠、東は、シナイ半島およびアラビア半島の砂漠に棲息している最小のキツネです。

身体
 約15cmもある大きな耳介(成獣で15cm以上にもなる)、と丸い頭骨をもちます。大きな耳介で僅かな音も聞き分け、熱も放散することができるのです。体幹の背側の被毛はクリーム色で、腹側は白色、尾の先端は黒色、四肢の裏は被毛で覆われています。眼の内側から唇にかけて、体色より濃色の赤褐色のすじが通っています。被毛は寒暖の差の激しい砂漠に適してフカフカと柔らかくて厚く、四肢の裏は被毛で覆われているので、獲物に足音を立てることなく近づき、また熱い砂地によって肢裏を痛めないようにしているらしいです。
飼育
 食餌は主にドックフード、キャットフードを中心に、ウズラの卵、鶏肉、豚肉などの動物性タンパク質、煮干、虫、少量の果物や野菜なども与えるとよいです。野生では砂漠で生活し、あまり水を飲みませんが、飼育下では、水を毎日与えるべきです。また、夜行性であるため、食餌は夕方から夜に与えるとよいです。ケージは寒くない時期は屋外でも飼育できますが、フェンスを飛び越えたり、土に穴を掘って脱走したりするので注意します。首輪やリードをつけておくのがよいでしょう。屋内飼育では犬、猫と同様に身体の大きさに合わせてケージを使用します。犬、猫と同様の温度に設定します。聴覚が優れているため、フェネックが落ち着ける静かな場所が必要です。ケージに入れっぱなしはストレスが溜まるため、首輪をつけてリードをケージに固定しておく方法がよいです。慣れれば首輪とリードを付けて散歩も可能です。
その他
 性格は個体によって、大きく異なります。頻繁に鳴くことや仕草はイヌに似ていますが、しつけはあまりできません。警戒心は非常に強く、神経質です(オスよりメスの方がどちらかというと神経質な面があります)。動作はすばしこく、60-70cmは垂直に跳躍し、幅跳びでは120cmほど跳べます。