同じキツネなのにどうしてフェネックギツネの耳は大きく、キタギツネの耳は小さいのですか?
"アレンの法則"といって恒温動物は、寒い地方に生息するほど、耳や尾などの"でっぱり"が小さくなる法則があるのです。これは、動物がその環境における進化の結果である、と思われます。したがって寒い地方のキタキツネは、凍傷を負わないように耳介が小さく、暑い地方のフェネックギツネは、熱を放散するために耳介が大きいのです。
キツネは毛皮や食料に適しているのですか?
ペットとして飼育されているキツネも、食肉用あるいは毛皮用として飼育されることもあります。現在の詳細な状況は分かりませんが、食肉用ではホッキョクギツネ、毛皮用ではアカギツネ、ハイイロギツネ、ホッキョクギツネが有名です。ホッキョクギツネは、極地では食肉用、毛皮用にも利用されます。特に、毛皮用としては乱獲されていた時期もあり、グリーンランドでは年間5000頭(1874年)、カナダでは40927頭(1921-1922の一猟期)近く捕獲されていた、という記録があります。夏毛の毛皮は冬毛と比較して薄く、しかも粗いため、価値が低いのです。9月までは夏毛で、一般的には11月頃の毛皮が最高級であり、3月頃までは最高の状態が保てます。今では繁殖場で専用に飼育されているそうです。また、食肉用としても活躍し、ウサギあるいは仔ヤギのような、美味な肉であるといわれています。アカギツネはアメリカでは、毛皮用として有名です。「十字型」、「銀型」などという模様がしられ、「十字型」とは、被毛に黒色の毛が半分混じったり、部分的に生えているという、"変異"であり、「銀型」は、ラッコの毛皮に次いで高価であり、通常のアカギツネの色に美しく黒色が混じり、頭と尻がやや銀色を帯びているそうです。
キツネにかかるエキノコックスとは何ですか?
エキノコックス は条虫の仲間で、キツネ以外の特定の種の動物にも感染します。もちろんヒトへも感染するのです。単包条虫と多包条虫の2種が重要なエキノコックスで、北海道でのキタキツネで問題となっているのは多包条虫です。幼虫と成虫が異なる哺乳動物宿主に寄生します。多包条虫の幼虫は、ヒトや野ネズミの肝臓に寄生し、強い病原性を示します。したがって、ヒトでの感染が重要視されているのです。成虫はイヌやキツネなどの肉食獣の小腸内に寄生しますが、病原性はあまりありません。そして、治療法も幼虫と成虫に対するものは異なり、成虫に対しては、有効な駆虫薬がありますが、幼虫は、外科的な切除(周囲の組織に浸潤しているため、周囲の健康な組織ごと摘出する)が必要となるのです。