大別するとサルは類人猿、真猿類、原猿類に分けられ、前者2つは高等霊長類、後者は下等霊長類と呼ばれます。真猿類はさらに広鼻猿と狭鼻猿に分類され、広鼻猿は鼻梁が横に広がっているため、このような名称がつけられ、中央アメリカ、南アメリカ大陸に棲息しているので新世界ザルとも呼ばれます。また、狭鼻猿は鼻梁が広鼻類と比較して狭く、アジア、アフリカ大陸および南太平洋諸島に棲息しており、旧世界ザルとも呼ばれます。
(ここでの分類は飼育下で多くみられる種類と有名な種類のみを分類していますので、ご了承下さい)
霊長類
  + 高等霊長類
  |  + 類人猿
  |  + 真猿類 (旧世界ザル)
  + 下等霊長類
     + 原猿類 (新世界ザル)


原猿類

原猿類はサルの祖先である食虫目と他のサルとの間に位置する仲間です。一般的に言えばサルらしくないサルであり、フランス語ではニセザル、ドイツ語では半猿と呼ばれています。

キツネザル科
  + ワオキツネザル Lemur catta
  + エリマキキツネザル Lemur variegatus
  + チャイロキツネザル Lemur fulvus
ロリス科
  + オオガラゴ Galago crassicaudatus
  + ショウガラゴ Galago senegalensis
  + スローロリス Nycticebus coucang
  + ピグミースローロリス Nycticebus pygmaeus
  + ポットー Perodicticus potto

【ワオキツネザル】Lemur catta

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ワオキツネザル(写真:霍野 晋吉)
 原産地はマダガスカル諸島です。頭胴長は約42.5cm、尾長は約60.0cm、体重はオスは約2.705kg、メスは約2.678kgです。被毛は背側は灰色で四肢と腹部は明るく、頭頂部と眼周囲、鼻口部は黒色です。尾は名前のとおり、輪投げの輪を重ねたように黒と白の縞模様(25の輪)で、鼻口部が尖っているのも特徴です。前肢と腋下に分泌腺をもち、マーキングを行います。性成熟は21-30ヵ月、発情周期は約39日、妊娠期間は134-138日、産仔数は1頭(時に2頭)、離乳は約105日、寿命は約27年です。
野生では昼行性のサルで、夜明けともに活動し、日光浴を行います。17(5-30)頭くらいの、群れで生活を営み、低木林の樹上で生活しますが、地面にも降りて素早く走り、2本足で歩行することもできます。主に果物、卵、虫などを食べます。

【スローロリス】Nycticebus coucang

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ピグミースローロリス(写真:霍野 晋吉)
原産地はバングラデイッシュからベトナム、マレーシア、スマトラ島、ジャワ島、カリマンタン島です。頭胴長は26.5-38.0cm、尾長は1.3-2.5cm、体重は230-1600gです。通常は緩慢な動きで、四肢を一肢ずつ、ゆっくりと運びスローモーションのような歩行で、まったく音をたてません。ロリス科の中でも名前の通り、最も動作が遅いですが、食餌を採る時や天敵に遭遇した時は素早く動きます。樹上棲で、枝をしっかりつかめるように筋肉質で、四肢が短く、指が大きく分かれて開きまる。四肢は前、後ともに同じ長さです。尾は短く、外観上はみられません。体毛は変異が大きく、眼の周りに黒色の輪、鼻筋に白い点そして額から体幹の背側に沿って臀部まで黒色の線がみられるのも特徴です。後肢の第2指のみ鉤爪であとは平爪です。性成熟はオスは7-20ヵ月、メスは17-21ヵ月、性周期は約42.3(29-45)日(周年)、妊娠期間は約191日、産仔数は1-2頭、離乳は約6ヵ月、寿命は約20年です。野生では夜行性の単独生活を営むサルで、樹上生活が主であり、ほとんど地上に降りることはありません。食餌は主に果物ですが、ゴムや樹脂、植物の葉や花、木の実、昆虫、鳥の卵、軟体動物(ゲッコー)なども食べます。

◎ピグミースローロリスNycticebus coucang pygmaeus

 原産地はインドシナ半島です。頭胴長は21.0-29.0cm、体重はオスは約462g、メスは約372gです。スローロリスの亜種あるいは、別の種類ともいわれ、小型のスローロリスです。性成熟はオスは17-20ヵ月、メスは約9ヵ月、妊娠期間は約188日、産仔数は1-2頭、離乳は133日(123-146)、寿命は約20年です。

【ポト】Perodicticus potto

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ポト(写真:霍野 晋吉)
 Bush-bear(茂みの熊)、Honey-bear(ハチミツクマ)、softly-softly(ふわふわ毛)とも呼ばれているサルです。原産地はアフリカ西部のカメルーンを中心にセネガルとウバンギ河です。頭胴長は30.5-39.0cm、尾長は3.7-10.0cm、体重は0.85-1.6kgです。被毛は赤褐色のものが多いですが、個体差が大きく、淡黄褐色の個体もみられます。そして、ロリスの中でまともな尾があるのはポトだけです。また、頸部後方に向かって、とげ状に3つの突起がみられ(第7頚椎、第1、2胸椎の棘突起)、皮膚も驚くほど厚く、これらの特徴は、天敵が襲ってきた時に身体を守り、体幹を丸めるとこの突起が突出し、天敵の顔面のこめかみに衝撃を与えるといわれています(真偽性は不明)。通常は緩慢な動きで、樹上棲で枝をしっかりつかめるように筋肉質で、四肢が短く、指が大きく分かれて開き、第2、3指が退化しています。性成熟はオス6ヵ月 メス8ヵ月、性周期は約39日、妊娠期間は197(194-205)日、産仔数は1-2頭、寿命は約26年です。野生では夜行性で、熱帯雨林の樹上に棲息する単独生活(まれにつがいもみられる)するサルです。ほとんど地上に降りることはなく、木の周りを熊のように回り、枝の下に沿って行動します。食餌は主に果物ですが、ゴムや樹脂、木の実、植物の葉や花、昆虫、鳥の卵などを食べます。

【ショウガラコ】Galago senegalensis

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ショウガラコ(写真:霍野 晋吉)
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幼体(写真:山内 昭)
 ブッシュベイビーとも呼ばれます。原産地はセネガルからエチオピア北部、ソマリア、モザンピークを経てアンゴラに至ります。頭胴長は16.5(13.2-21.0)cm、尾長は21.6(19.5-30.3cm)cm、体重はオスは約210g、メスは約193gです。耳介が発達し、自由に動かすことが出来ます。前肢と比較して後肢が長く、また、尾も大きく、地表ではカンガルーのような飛びかたをします。性成熟は11-13ヵ月、性周期は31.7-39日、妊娠期間は約142日、産仔数は1-2頭、離乳は70-100日、寿命は約16年です。野生では夜行性で3-4頭の群れで、サバンナで生活するサルです。樹上棲であり、忍者のように食餌を探索して素早く飛び回ります。食餌は変化に富み、昆虫、アカシアのゴムや樹脂、植物の葉や花や蜜などを食べます。

真猿類

 真猿類は原猿類よりも樹上生活に適した進化をとげた種類であり、両眼で立体視が可能で、上半身を立てて座ることができます。

●狭鼻猿(旧世界ザル)

 狭鼻類は鼻孔が下にむいており、鼻梁が広鼻類と比較して狭いです。そして、尻ダコと 坐骨結節の上の皮膚に角化した皮膚がみられ、また頬袋をもつ種類が多いです。

オナガザル科

 オナガザル亜科のサルに頬袋がみられますが、コロブス亜科にはありません。また、オナガザル亜科のサルは雑食性で、植物や昆虫を食べますが、コロブス亜科のサルは植物以外のものをほとんど食べません。
オナガザル亜科
  + オナガザル属
  |  + サバンナモンキー Cercopithecus aethiops
  |  + モナモンキー Cercopithecus mona
  |  + ショウハナジログエノン Cercopithecus petaurista
  |  + パタスモンキー Erythrocebus patas
  + マカク属
  |  + ベニガオザル Maccaca arctoides
  |  + カニクイザルM Maccaca arctoides
  |  + カニクイザル Maccaca fuscata
  |  + アカゲザル Maccaca mulatta
  |  + ブタオザル Maccaca nemestrina
  |  + タイワンザル Maccaca cyclopis
  + ヒヒ属
  |  + サバンナヒヒ Papio cynocephalus
  |  + マントヒヒ Papio hamadryas
  |  + マンドリル Papio sphinx
  + コビトグエノン属
     + タラポアン Cercopithecus talapoin
コロブス亜科
  + コロブス属
  |  + アビシニアコロブス Colobus guereza
  + リーフモンキー属
     + ハヌマンラングール Presbytis entellus
     + シルバールートン Presbytis cristata

【サバンナモンキー】Cercopithecus aethiops

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サバンナモンキー(写真:霍野 晋吉)
 ミドリザルとも呼ばれます。原産地はセネガルからエチオピアにかけてのサバンナ、東アフリカから南アフリカのサバンナです。頭胴長は35-66cm、尾長は50-72cm、体重は2.5-7kgです。 頭、背中、尾、四肢の背側は黄色のベースに灰色ががった地味な色で、咽から股にかけて白色の被毛で覆われています。顔の皮膚は黒く、陰嚢は青色で、眼の周りは多彩で、普段は褐色ですが、地域によって青色、緑色、黄色など異なります。野生では群れで生活し、地上でかなりの時間を過ごすサルで、川辺林や草原の中の茂みが生活の中心となっています。主に果物を、そして他にも葉、種子、昆虫なども食べます。

【タラポワン】Cercopithecus talapoin

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タラポワン(写真:霍野 晋吉)
 コビトグエノンとも呼ばれます。原産地はコンゴ、ガブーン、カメルーンの南部です。頭胴長はオスは約34.8cm、尾長は約52.5cm、体重はオスは1.255-1.280kg、メスは0.745-0.82kgです。グエノンのなかでは最も小型のサルで、身体が小さいだけでなく、身体のわりに子供っぽい表情で頭が大きいことが特徴です。背中は暗緑色で、顔は灰色で黄色がかった暗褐色のすじが頬にあります。離乳は6-12ヵ月、性成熟はオスは約114ヵ月、メスは約48ヵ月、性周期は約35日、妊娠期間は約165日、産仔数は1頭、寿命は約27.7年です。野生では沼地や川岸の低い潅木林、あるいはマングローブの森に群れ(40-50頭)で棲息し、樹上生活を営みます。主にヤシの実が好物で、果物や種子、木の葉や花を食べます。

【ショウハナジログエノン】Cercopithecus petaurista

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ショウハナジログエノン(写真:霍野 晋吉)
 原産地はシエラレオネからベニンです。頭胴長はオスは約49.2(44.0-52.7)cm、メスは41.1(29.0-49.3)cm、尾長はオスは71.2(52.3-78.7)cm、メスは64.9(55.6-69.0)cm、体重はオスは3.82(3.4-4.5)kg、メスは3.02(2.6-3.8)kgです。被毛は緑がかった色で、腹側は白色、尾の先端部は赤色、胸のあたりは白色です。顔は黒色ですが、鼻の頭が特徴的に白色です。野生では多雨林の樹上で生活し、主に果物、昆虫、葉、穀類を食べます。

【ニホンザル】Macaca fuscata

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ニホンザル(写真:霍野 晋吉)
 原産地は日本(本州・四国・九州)です。頭胴長はオスは53.5-60.7cm、メスは47.2-60.1cm、尾長はオスは8.1-12.4cm、メスは7.2-10.3cm、体重はオスは11.0-18.0kg、メスは8.3-18.0kgです。被毛は長く、灰色から茶色がかって、顔と臀部が赤色で、尾は短いです。性成熟はオスは4-5歳、メスは3-4歳、性周期は約29.4日、妊娠期間は約173日、寿命は約33年です。サルの中で最も北限で棲息している種類で、10-200頭前後の群れで生活し社会構造をつくります。地上、樹上生活を行いますが、主に地上で生活し、四季に応じて遊牧します。雑食性ですが、植物を多く食べます。

【ブタオザル】Macaca nemestrina

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ブタオザル(写真:霍野 晋吉)
 原産地はインドシナ半島、スマトラ半島、カリマンタン半島です。頭胴長はオスは49.5-56.4cm、 メスは46.7-56.4cm、尾長はオスは16.0-24.5cm、メスは13.0-25.3cm、体重はオスは6.2-14.5kg、メスは4.7-10.9kgです。マカク属のなかでは最大で、名前の由来である「ブタみたいな尾」が上をむいている個体と下を向いている個体がみられ、2亜種にさらに分類されます。体毛は様々な褐色で、腹側は淡く、顔の回りは濃いです。離乳は約12ヵ月、性成熟はメスは35ヵ月、性周期は30-35日、妊娠期間は約171日、寿命は約26.3年です。野生では地上と樹上において、群れ(15-40頭)で生活し、主に果実、種子、葉や茎、穀類、キノコ、昆虫を食べます。

類人猿

 類人猿は身体も大きく、脳も発達しています。顔面と耳には被毛がなく、尾もないことが特徴です。類人猿は主に森林に棲息しています。
テナガザル科
  + テナガザル属
     + シロテテナガザル Hylobates lar
     + フクロテナガザル Hylobates syndactylus
     + ワウワウテナガザル Hylobates moloch
ショウジョウ科
  + チンパンジー属
  |  + チンパンジー Pan troglodytes
  |  + ピグミーチンパンジー Pan paniscus
  + オランウータン属
  |  + オランウータン Pongo pygmaeus
  + ゴリラ属
     + ゴリラ Gorilla gorillai

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ワウワウテナガザル(写真:霍野 晋吉)

●広鼻類(新世界ザル)

 広鼻猿は鼻孔が外に向いて、鼻梁が横に広がっています。狭鼻類が持っている尻ダコや頬袋は多くは存在しません。そして、大なり小なり、尾を巻きつける能力をもちます。

マーモセット科(キヌザル科)

 マーモセット科のサルは被毛が絹のようであるため、キヌザルと呼ばれます。昼行性のサルで主に樹上で生活します。
ゲルデイーモンキー属
  + ゲルデイーモンキー Callimico goeldi
マーモセット属
  + コモンマーモセット Callithrix jacchus
ピグミーマーモセット属
  + ピグミーマーモセット Callithrix pygmaea
タマリン属
  + セマダラタマリン Saguinus fusciollis
  + クチヒゲタマリン Saguinus mystax
  + ワタボウシタマリン Saguinus oedipus
  + アタテタマリン(ブラックタマリン) Saguinus midas
ゴールデンライオンタマリン属
  + ゴールデンライオンタマリン Leontideus rosalia

オマキザル科

 昼行性のサルで主に樹上で生活します(ヨザルのみ例外で夜行性です)。名前のとおり、長い尾が特徴的で、木の枝などに巻きついて樹上を移動します。「第3の手」、「第5の腕」ともいわれます。知能が高く、尻尾で筆をとったりするため、昔からヒトにもなれて、サーカスなどにも使用されてきました。
ヨザル属
  + ヨザル Aotes trivirgatus
オマキザル属
  + フサオマキザル Cebus apella
  + ノドジロオマキザル Cebus capucinus
  + ナキガオオマキザル Cebus nigrivittatus
ウーリーモンキー属
  + フンボルトウーリーモンキー Legothrix lagotricha
リスザル属
  + リスザル Saimiri sciurea
  + ボリビアリスザル Saimiri boliviensis
クモザル属
  + クロクモザル Ateles paniscus
サキ属
  + シロガオサキ Pithecia pithecia
ウアカリ属
  + アカウアカリ Cacjao rubicundus

【リスザル】Saimiri sciurea

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リスザル(写真:霍野 晋吉)
 原産地はアマゾン河流域からベネズエラ、コロンビアにかけての広大な地域です。頭胴長はオスは31.8(27.5-37.0)cm、メスは31.2(27.5-37.0)cm、尾長はオスは40.9(36.0-45.2)cm、メスは40.5(38.0-45.0)cm、体重はオス554-1150g、メス651-1250gです。被毛は黄色や黒色の混じった緑色で、胸腹部特に胸の被毛は白色です。尾は遠位の1/3は黒色、顔は口のまわりが黒色で黒いマスクをかけたような表情です。後頭部が後方へ膨らんでいるのも特徴です。離乳は約11ヵ月、性成熟は30-60ヵ月、性周期は約18日(季節繁殖)、妊娠期間は約175日、産仔数は1頭、寿命は約21年です。野生では群れ(22-42頭)で生活する樹上棲の昼行性のサルです。食餌は主に昆虫(チョウ、ガなど)、軟体動物(キノボリガエル、カタツムリ)、木の実や果実を食べます。

【オマキザル】

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ナキガオオマキザル(写真:霍野 晋吉)
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シロガオオマキザルの子供(写真:霍野 晋吉)
尾が発達し、木にぶら下がったり、物を取ったりします。彼らは道具を巧みに使用し、表情が豊かで、コミュニケーション機構が発達しています。そして、ジェスチャーも豊かで、頭を上下、左右に振ったり、指を舐めたり、また、両手をたたくなどの動作を示します。声も数種類に富んだものを発します。
オマキザルはノドジロオマキザル、フサオオマキザル、シロガオオマキザル、ナキガオオマキザルの4種類がみられ、野生では群れで生活し、樹上棲の昼行性のサルです。主に果実、葉、昆虫、卵、蜘蛛などを食べます。

◎ノドジロオマキザルCebus capucinus

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ノドジロオマキザル(写真:霍野 晋吉)
カプチンモンキーとも呼ばれ、頭の黒色の被毛がカプチン修道会〔キリスト教の会派〕の僧の帽子に似ているためそのような名称がつきました。現在はオマキザル属のサルを全てこのように呼ぶようになりました。原産地はユカタン半島のベリーズより南、コロンビア北部と西部までの中央アメリカです。頭胴長は33.5-45.3cm、尾長は35.0-55.1cm、体重はオスは約3.868kg、メスは約2.666kgです。腕、体の両側および腹側は淡いクリーム色ないし白色で、背中と四肢の先端は黒色っぽいです。頭頂部は際立つ黒色の毛が生え、顔、胸、肩が白色です。離乳は約12ヵ月、性成熟は約36ヵ月、妊娠期間は157-167日、寿命は約46.9年です。野生では標高2100mまでの乾燥林ないし湿潤林に棲息し、10-20頭の群れで生活します。

◎ フサオオマキザルCebus apella

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フサオオマキザル(写真:霍野 晋吉)
原産地は南アメリカのウルグアイとチリを除く、アンデス山脈以東です。頭胴長は35.0- 48.8cm、尾長は37.5-48.8cm、体重はオスは1.3-4.8kg、メスは1.37-3.4kgです。体色は全体として褐色で、顔の周囲の被毛が目立ち、顎にかけて生えています。頭頂部には濃色の房毛をもつのも特徴的で、房毛は逆三角形をなして生えています。離乳は約12ヵ月、性成熟はオスは56ヵ月、メスは84ヵ月、寿命は約40年です。野生では他のオマキザルよりも湿気が高く、標高の高い森林を好み、8-14頭の群れで生活します。

【コモンマーモセット(キヌザル)】Callithrix jacchus

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コモンマーモセット(写真:霍野 晋吉)
原産地はボリビアやパラグアイのチャコ、ブラジル北東部、ブラジル中央部のセラードです。頭胴長はオス18.8(15.8-20.7)cm、メスは18.5(17.3-198)cm、尾長はオス28.0(24.7-31.2)cm、メスは27.4(24.3-30.3)cm、体重はオスは約256g、メスは約236gです。被毛は灰褐色で、耳に白色の長い被毛があり、尾が黒色と灰色の縞模様となっています。頭部は黒色っぽいですが、頭頂部は白色の部分があります。離乳は約2ヵ月、性成熟はオスは約16.7ヵ月、メスは約12ヵ月、発情期は13-15日(周年繁殖)、妊娠期間は約148日、産仔数は2(1-4)頭、寿命は約11.7年です。野生では熱帯雨林、川辺林、パッチ状の林で群れ(3-15頭)をつくり生活します。「チッ、チッチ」という甲高い声で鳴き、人には聞き取ることができない超音波も出してコミュニケーションをとっています。主に果物、花、花蜜、植物の浸出液(樹脂、樹液、乳液)、昆虫、軟体動物(カタツムリなど)、小動物(トカゲ、カエルなど)を食べます。一夫一婦的で、特定の相手と恒常的な生活を営みます。

【ピグミーマーモセット】Callithrix pygmaea

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ピグミーマーモセット(写真:霍野 晋吉)
 原産地はコロンビア、ペルー、エクアドル、ボリビア北部、ブラジルのアマゾン流域です。頭胴長は136(11.7-15.2)cm、尾長は20.2(17.2-22.9)cm、体重はオスは130(99-160)g、メスは126(112-140)gで、全てのサルのなかで最小です。被毛はあざやかでなく、黄色ががった灰色、頭と頬の被毛が長く、たてがみのようになり、後ろになびいていて耳を隠しています。尾には輪状の縞模様があります。離乳は約3ヵ月、性成熟は約24ヵ月、妊娠期間は119-142日、産仔数は2頭(時に3頭)、寿命は約11.7年です。野生ではオスとメス、そしてその仔たちの家族的な群れで生活するサルです。主に樹脂や樹液を食べ、他にも昆虫、果物も時には口にします。新生仔は通常はオスがおんぶし、授乳のみメスが行います。

【ワタボウシタマリン】Saguinus(Oedipomidas) oedipus

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ワタボウシタマリン(写真:霍野 晋吉)
 原産地はコロンビアの北西部、パナマ、コスタリカです。頭胴長は23.2(20.6-24.3)cm、尾長は37.2(33.3-40.2)cm、体重はオスは約411g、メスは約430gです。オスメスともに、白色で頭部の長い被毛が王冠のように際立ち、背側は黒色で、腹側部、腕、四肢は白色っぽい黄色で、尻や大腿の内側は赤みががったオレンジ色です。性成熟は約18ヵ月、性周期は約15日、妊娠期間は約140日、産仔数は2(1-3)頭、寿命は約13.5年です。野生では複数のオスとメスの群れ(3-13頭)で生活するサルで、メスのほうが攻撃的で、順位も高いです。メスは性器や鼠径の分泌腺からの液体と尿を混ぜあわせ、マーキングを行います。主に種子、小鳥、昆虫食べます。