★ウサギとは
ウサギはヨーロッパアナウサギが起源とされ、本来巣穴を掘って生活する夜行性の動物です。夕方から夜にかけて最も活発に活動しますが、ある程度はヒトの生活時間に適応することができます。性格は一般的に大人しく、従順な動物です。
★環境
一般的には単独飼育・複数飼育とも可能です。しかしオス同士では、なわばり意識が強いためケンカが絶えません。相性が悪い個体では、メス同士であってもケンカをするので注意してください。オスとメスを一緒に飼う場合は、交配の可能性も考えておかなければなりません。
ウサギは屋外でも飼育可能です。元来、寒さには強く、暑さに弱い性質があります。屋外飼育の場合は、雨風がしのげたり、日よけなども考えなければなりません。極端に暑い日や寒い日は、屋内に入れてあげましょう。ケージの床は四肢をはさんで怪我をしないように、すのこか平床にして乾草や牧草などの床材を十分に敷くと良いでしょう。1日に数十分から数時間、ケージから出して遊ばせてあげるとストレス解消や多少の運動にもなります。
★温度、湿度
ウサギは汗腺が未発達なため、温度調節が苦手です。理想的な飼育温度は、25℃前後、湿度は40-60%で、約28℃以上の高温では身体の防御機能が働かず、熱射病を引き起こす可能性があります。したがって、屋内飼育ではエアコンや扇風機などの空調設備を利用して温度調節をすることが理想です。屋外飼育では必ず日陰を作る必要があります。冬は暖房機具を使用するか、夜間はケージを毛布などで覆って保温してください。また、湿気に弱いため、梅雨の時期などは特に風通しを良くする工夫をしましょう。
★食餌


牧草、野菜、ウサギ専用ペレット
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ウサギ専用ペレット
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完全な草食性であり、野生では野草の茎、根、樹皮など栄養価が低く、高繊維質である植物を摂取しています。飼育下では、乾草、牧草を中心に高繊維質であるウサギ専用ペレット、野菜、野草などを給餌すると良いでしょう。草食動物は消化管がデリケートで長いため、常に腸が蠕動していなければなりません。具体的には乾草や牧草は常に食べられるようにし、ウサギ専用ペレットは日に2回程度決まった時間に与えましょう。野菜や野草はその度、新鮮なものを与えると良いでしょう。なお、ウサギは食餌に関しては保守的で偏食がつよいため、幼い時から多種多様の食材を与える必要があります。
★飲水
「ウサギは水を飲むと死ぬ」という迷信がありますが、生きていくために水分は必要です。一般的に体重の約10%の飲水量が必要とされています。多飲により下痢をすることもありますので、ウサギによっては飲水量を調節します。野菜からも水分をとることができるので、まれに野菜を多く与えると全く水を飲まないこともあります。飲水が不足すると食餌量が減少したり、尿路結石などの病気が発生しやすくなります。糞便による汚染を防ぐには、給水ボトルを使用して与えるのが最適です。
★ケア
毎日のスキンシップにより、イヌやネコに負けないくらいよく馴れます。できるだけ長い時間遊んであげることでストレス解消にもなります。抱くときは胸の前で抱き、後肢もしっかり包みます。ウサギの骨質は薄いので、落下事故などによる骨折や脱臼に注意しなければなりません。
また、春と秋の2回、ほぼ全身の被毛に換毛が見られます。まとまって抜けたり、少しづつ抜けたり個体によってさまざまです。ウサギ自身が毛繕いをすることで舐めとってしまうと、被毛が胃内に停滞して毛球症になる可能性があります。予防のためにも頻繁にブラッシングや毛球予防製品の投与を行うと良いでしょう。なお、シャンプー(入浴)は行う必要はありません。
飼育下では、自然に爪が削れること(巣穴を掘ったり、走り回るなど)は少ないので、1〜2ヵ月に1回くらいの間隔で爪切りを行う必要があります。爪の中に血管が通っているため先端を切るようにしましょう。切る衝撃を嫌う固体が多いので、時間をかけてあせらず行いましょう。

おかしいなと思ったら早急に来院してください
●食欲がない


食欲不振で削痩しているウサギ
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ウサギは2日以上食べないと脂肪肝に移行し、致命症になることがあります。毛球症や不正咬合の他にも、さまざまな原因が考えられます。血液検査、X線検査などの精密検査が必要になるかもしれません。
●歯が伸びている


切歯がのびているウサギ
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切歯は目で見て確認することができます。多くの場合、切歯が伸びていると、臼歯にも異常が見られます。
●下痢している
ウサギは草食動物で、消化管が長く、植物を腸内細菌が発酵させて分解・吸収する消化機構を持っています。したがって、下痢をおこすと異常細菌(クロストリジウム菌など)が増加し、菌毒素により致命症につながります。特に生後3-4ヵ月齢以内の仔ウサギは急死することが多いため、早急に診断・治療を行う必要があります。